子どもがいない夫婦が遺言をすべき理由
2012年1月6日byShigeru Miki
謹んで新年のご挨拶を申し上げます
久々の更新です。
ホームページのリニューアルと併せてこのブログもデザインをリニューアルし、タイトルも変更しました。(変更してこのタイトル!?というツッコミが聞こえてきそうですが…。)
ということで、本年もよろしくお願い致します。
今回は、遺言のお話。
みなさんは「子どもがいない夫婦は遺言をしたほうがいい」って聞いたことがありますか?
少しでも遺言について知識のある人であれば、聞いたことがあるかもしれません。
では、なぜ、子どもがいない夫婦は遺言をしたほうがいいのでしょうか。
こたえはシンプルです。
「もめる」からです。
夫に先立たれた妻の立場から、夫の兄弟姉妹と遺産分割協議を行うケースについて考えてみましょう。
この場合、妻と夫の兄弟姉妹との関係が遺産分割協議の結果に大きく左右されます。関係が良好であれば協議が順調に調うことも考えられますが、関係が悪ければ…。
また、主な遺産が自宅の土地と建物のみで、夫の兄弟姉妹が相続分を主張し、夫の兄弟姉妹に対し代償金を支払うために自宅の土地と建物を売却する事態に…。
そこで、先立つ夫が「全ての財産を妻○○に相続させる。」という遺言をしていたら、どうなるでしょう。
全ての財産を妻が相続することになり、夫の兄弟姉妹と遺産分割協議を行う必要もありません。
つまり、「もめる」ことがなくなります。
遺産分割協議は感情のもつれから思わぬ方向に向かうことがあります。残される配偶者の生活の安定を考えるのであれば、遺言をすることを強くお勧めします。
なお、上記のように兄弟姉妹が相続人となる場合には、遺留分(最低限相続人が主張できる相続分)を考慮する必要はありませんが、子又は両親(直系尊属)が相続人となる場合には遺留分を考慮する必要があるので注意が必要です。